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漢方耳寄り講座 第一回 この季節ぴったりの、体を温めるかぜ薬!


 今回から色々な漢方薬や、ちょっとした役立つ情報などをこのコーナーでお伝えしていくことになりました。どうぞ宜しくお願い致します。

 さて、12月にはいり、いよいよ冬本番という気配がしてきました。
  東京でも日中コートが手放せないような寒い日が続いていますが、この時期、やはり気になるのが「かぜ」。
かぜは、たいていの場合、暖かくして安静にしていれば自然によくなります。しかし何かと忙しい現代人にとって、じっと安静にしていることはなかなか難しいものですね。そこでよくかぜ薬のお世話になることになります。
漢方のかぜ薬といえば、いわずと知れた葛根湯。日本で一番有名な漢方薬です。
葛根湯はどんなタイプのかぜ薬かというと、「体を温めて発汗を促す」漢方薬です。漢方薬以外のかぜ薬は、逆に炎症を抑える「冷やす」成分が入っていることが多く、温度で考えるとまったく逆の性質といえます。
葛根湯は、まだ炎症がおこっていない、本当にひきはじめの「ゾクゾク寒気のする」かぜによく効きます。顆粒タイプのものは、お湯に溶かして温かいうちに飲むことで、この温め効果がさらにアップします。とにかく葛根湯を飲んだ後は、体を温かくしていることが葛根湯の上手な飲み方といえます。
  この葛根湯が考案されたのが西暦200年頃ですから、1800年以上愛され続けてきたロングセラーのかぜ薬なんですね。
かぜの初期症状だけでなく、首筋のこわばり、肩こりにもお使いいただけますので、これらの症状でお悩みの方にぜひおすすめです。

担当:川村

漢方耳より講座 バックナンバー
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第21回 中国の漢方薬処方
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第19回 読書に欠かせない肝のはたらき
第18回 夏の「三伏」と根本治療
第17回 とっても大事な「脾」について
第16回 「陰陽」のバランスがいい? 四川火鍋
第15回 「風邪=ふうじゃ」について。その2
第14回 「風邪=ふうじゃ」について
第13回 漢方胃腸薬の香りの秘密
第12回 葛根湯と汗の関係
第11回 秋の行楽と尿トラブル 2009年10月号
第10回 よく聞く実、虚って? 2009年9月号
第9回 バリア機能「気」 2009年8月号
第8回 夏に消耗する「気」 2009年7月号
第7回 夏に気になるダイエット 2009年6月号
第6回 体内の湿気をふせぐには 2009年5月号
第5回 生薬って植物だけなの?2009年4月号
第4回 せきに効く、麻杏甘石湯! 2009年3月号
第3回 漢方薬は効き目が遅い?2009年2月号
第2回 ムズムズ不快な鼻水に小青竜湯!2009年1月号
第1回 この季節ぴったりの、体を温めるかぜ薬! 2008年12月号