第14回 「風邪=ふうじゃ」について
中国語が話せなくても、「糖尿病」「医院」「心電図」と紙に書けば中国人に通じます。日本語と中国語は共通の単語が多く、中国旅行の際に、いざという時は筆談で何とかなってしまう場合もあります。
しかし、一番簡単そうな医学用語「風邪」はそのまま書いても通じません。中国語でカゼは「感冒」で、「風邪」は専門的な漢方用語になり、漢方に詳しい人以外には恐らく通じません。
漢方で「風邪=ふうじゃ」とは、六淫と呼ばれる病気の原因のうちの一つで、体内を縦横無尽に走り回る性質を持っている邪気のことをいいます。特に体の上部(あたまなど)を襲いやすく、頭痛やめまいなど上半身の症状と密接な関係があります。また、寒や熱、湿など別の厄介な邪気とともに侵入するため、組み合わせて色々な症状を引き起こしやすくなります。「風邪」がらみの発病が多いことから、「百病の長」ともよばれています。
「風邪」は自然界に一年中存在しますが、春に一番活発になると考えられています。春は気温が上昇しボーっと熱っぽくなる季節。「風邪」による頭痛、のぼせ、肩こりなどに注意が必要です。体調管理に気をつけて、「風邪」に侵入されないようにお過ごし下さい。
担当:川村
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