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漢方耳寄り講座 第19回 読書に欠かせない肝のはたらき


  四川鍋

   今年は各地で軒並み「観測史上最高」など聞くだけでうんざりするような暑い夏でしたが、東京でもようやく秋の気配が感じられるようになりました。
 さて、待ちに待った涼しい季節です。読書の秋、スポーツの秋、そして食欲の秋と、いろいろとチャレンジしてみたくなります。
じつは、そのうちのひとつ「読書」にとっても関係の深いのが、五臓六腑のひとつである「肝」です。
一見あまり関係ないようにみえますが、たとえば肝の大事な働きのひとつに、全身の血量を調節する、というものがあります。

人が日中活発に活動するときには全身に血液をめぐらせ、夜眠るときは、肝に貯蔵するという働きです。
このように、肝がきちんと血液を調節し、肝自信に血液が十分にいきわたっている状態で、人は正常にものを見ることが出来る、と考えられています。視力の物質的な基礎・血液の貯蔵庫兼調節係が肝なのです。
なんらかしらの理由で、血液が不足して肝が「貧血」になると、ものがかすんで見えたり、目が乾燥したりして、あまり読書向きのコンディションではなくなります。その場合、目だけでなく、肝の健康にも気をつけたいものです。
薬膳料理では、「肝を補う」という観点から、よくレバーを食べるようです。

担当:川村

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